人々が、キャリアを
自分でハンドリングする「力」を
一緒に引き出したい。

執行役員大浦 征也

執行役員 大浦 征也 執行役員 大浦 征也

スポーツ一筋だった自身が味わった就活の困難さ

当社のミッション「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」は、あえて「自分のものにする」で止めず、次の句に「力を」という言葉を加えています。私は、この意義を重視しています。なぜなら、本来自分のものであるべき「はたらく」が、現実になかなかそうなっていないからです。私がそう考えるようになったきっかけは、自分の就職活動にまでさかのぼります。

高校時代、私は甲子園を目指し、日本一になれるか否かで大学選びをし、進学しました。野球ばかりをしていて、勉強はしていませんでしたし、偏差値も意識していなかったのです。就職活動の時にそれで苦労しました。学歴フィルターが今以上に強かった当時は、一定の学歴以上でなければ会社説明会にすら参加できないということもありました。当時は「学歴」という力がなければ、自分で企業を選んでエントリーすることすらできない、「はたらく」の入り口に立つことすら難しかったのです。

私に限らず、スポーツ一筋で、高校・大学の卒業を機に競技をやめる人も、また実業団に入って30歳前後に引退する人も、プロの選手も、みな、次の「はたらく」の一歩を踏み出すことに困難さを感じていると思います。ミュージシャンなどのアーティストもそうでしょう。将来のことを考えたら、とことんチャレンジできないとためらってしまいます。一般企業でのビジネス経験だけが評価されやすく、それ以外のスポーツや芸術や音楽へのチャレンジは大事にされにくいという「偏り」が社会にあるから、躊躇してしまう。「それってどうなの?」と思いましたね。

はたらく人がイキイキしていない――キャリアアドバイザーになって感じたこと

そんな私が運にも恵まれ、当時のインテリジェンス(現パーソルキャリア)に就職できたとき、自身の経験にも照らしつつ「日本の雇用慣習を変えたい」と考えました。学歴だけが信頼の証しとして特別に重宝されるのはおかしい、と。

一方で、転職を支援するキャリアアドバイザーとしてはたらきだすと、学歴を物差しに人材を採用する合理性や効率性を知ることになりました。単純な世界ではないと感じ、批判するだけという自身の姿勢をナンセンスだとも感じました。

ただ、ひとつだけ揺るがない事実がありました。はたらく人の多くが、イキイキしていないという現実です。

職場に不満があるとか、好きでもない仕事をしているといった場合もそうですが、「自分らしさ」や能力が活かせない、やりたいことが見つからないなど、さまざまな理由で「『はたらく』は楽しい」とはなっていないことが多いのです。

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自身の「力」を引き出すのに役立つ3つのポイント

人がイキイキとはたらくには何が必要か。必死に考えました。自分の強み、「らしさ」を活かすことや、やりたいことを見つけて、それを掴むために努力することは自分自身の課題でもありましたから、自分ゴトとしてトライ&エラーを繰り返しましたね。

学歴とは距離のある「力」ですが、私の場合、「野球経験」がキャリアアドバイザーの仕事に活きました。バッターとして打席に立ち、ピッチャーの心理を何度も何度も読み解いてきたことが、「転職希望者はいま何を考えているか」「どこに本音があるか」を心理的に探求するスキルにつながったのです。仕事に活きるのは、勉強や偏差値だけではないのだと知りました。

私は、こうした長いキャリアアドバイザー時代から現在に至るまでの自身の経験と多くの転職希望者の支援を経て、時代の変化にも左右されない、自らの「力」の引き出し方を見いだしてきました。それは、①「自分を知ること」②「社会を知ること」③「自分の特性を活かす場を追求すること」の3つです。

人々の歩みをサポートするコンパスとなって「はたらく」喜びを創造したい

「Compass over Maps」というフレーズをご存じでしょうか。直訳すれば「コンパスは地図を超える」ですが、私はこれを、「地図は古くなるが、コンパスの機能は古くならない。古い地図で目的地に到達できないことはあっても、コンパスがあれば目的地を目指せる」という意味で理解しています。

時代によって労働市場の“地図”は変わります。でも、コンパスで緯度・経度を調べれば、自分の立ち位置が数値でわかります。“地図”に関係なく、社会の中でのポジションが客観的にわかる。これが「社会を知る」です。 また、コンパスは方角を教えてくれますが、どの方角に進むべきかを決めるのが「自分を知る」にあたります。特に、自分が何に突き動かされているかを知ること、自己分析を通して「本当にしたいこと」を見つけることが大切です。 そして、仮に北に進むと決めたなら、北極星といった具体的な星を選んで歩み始めることです。自分を最も活かせる、ないしは絶対に掴み取りたいと思える星(目標)を求めることが「自分の特性を活かす場を追求する」です。

パーソルキャリアは、コンパスに成り代わって客観的な見方を人々に提供し、彼らに合った方角を共に探り、その方向へと共に進み、最も特性を活かせるフィールドとのより良いマッチングを実現します。自分を活かせるフィールドに出会えたら、うれしいですよね。イキイキしますよね。その喜びを創造することが、私の喜びです。

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