セミナーレポート 2022/2/28 公開

30代から始めよう! 女性ホルモンのゆらぎと上手に付き合うセルフケア— ~今からできる更年期への備えとは?~

30代から始めよう! 女性ホルモンのゆらぎと上手に付き合うセルフケア— ~今からできる更年期への備えとは?~ 30代から始めよう! 女性ホルモンのゆらぎと上手に付き合うセルフケア— ~今からできる更年期への備えとは?~

女性は歳を重ねると、産後不調や更年期障害など、女性特有の不調と向き合う必要が出てきます。キャリアを重ねる中でどのように対処し、日々を過ごせばよいか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

社員が自分らしく、仕事でもプライベートでもパフォーマンスを発揮できるよう、体調や気持ちの変化症状を軽減する方法や、上手く付き合うヒントを知ってもらい活用してほしい。そんな想いのもとパーソルキャリアでは、ヘルスケアに詳しい専門家 金藤 美樹穂さんをお迎えし、「30代から始めよう! 女性ホルモンのゆらぎと上手に付き合うセルフケア— ~今からできる更年期への備えとは?~」というテーマで、オンライン社内セミナーを開催しました。

ヘルスリテラシーを高めることで、プライベートでも仕事でも高いパフォーマンスを発揮

「みなさん、PMS(月経前症候群)や生理痛、産後不調、更年期障害などのさまざまな不調を、我慢するしかないと諦めていませんか?」——そんな金藤さんの問いかけからはじまった本セミナー。

特に急激に女性ホルモンが低下し、多くの女性が不調に陥りやすいのが産後と更年期です。特に閉経後の女性の体内で分泌される女性ホルモンの量は、男性の体内で分泌される女性ホルモン量よりも低くなり、それが更年期障害の原因となります。

ホルモンケア推進プロジェクトによる調査の結果、3人に1人以上が更年期障害を理由に仕事を辞めようと思ったことがあることが分かっています。また、3人に2人以上が昇進自体を検討したことがあることも明らかになっており、更年期障害の影響で仕事やキャリアに支障が出てしまうケースもあります。

金藤さんが紹介してくれた調査結果によると、高いヘルスリテラシー(※)を持っている人は、それが低い人と比べ、PMSや月経痛などの症状があるときの仕事のパフォーマンスが高い傾向があるそうです。
(※)健康や医療に関する情報を探し出し、理解し、適切に活用する能力

ヘルスリテラシーと仕事のパフォーマンスの関連性

ヘルスリテラシー高低群×PMSや月経随伴症時の仕事のパフォーマンス

まずは正しい知識やヘルスリテラシーを身につけ、自分自身の身に何が起きているのか、「自覚」することが大切です。

「30代〜40代前半のプレ更年期には特に、自分の症状を自覚したうえで、不調の状況に合わせて適切なケアを行っていただければと思います。医療機関の早期受診はもちろんのこと、ぜひセルフケアもうまく組み合わせて取り入れてみてください」(金藤さん)

今回は、女性ホルモン分泌タイプ別のセルフケアポイントと、生理周期に合わせたセルフケアをご紹介します。

女性ホルモン分泌タイプに合わせたセルフケアのポイント

人によって身体に発生する症状はさまざまですが、生理前に起きる症状の傾向によって、大きく3つのタイプに分かれるそうです。それぞれのタイプに適したセルフケアのポイントを、金藤さんが紹介してくれました。

以下に診断用のチェックシートがあります。【月経前の症状】に当てはまるものにチェックを入れてみてください。A、B、Cのうち、最も当てはまる項目割合が多かったものがあなたのタイプです。

女性ホルモン分泌タイプ診断

女性ホルモン分泌タイプ診断

それぞれのセルフケアの方法を、詳しくみていきましょう。

タイプA:自律神経みだれタイプ

ストレスで自律神経が乱れることで、脳からの指令がうまく伝わらずに女性ホルモンの分泌が乱れてしまうタイプ。気持ちよりも身体面の不調が出やすいのが特徴です。普段はタフで、バリバリと働くがんばり屋さんに多くみられます。

ストレス
一時的もしくは過度のストレスあり
冷え
生理前に特に感じやすい
生理
PMSでは身体面に出やすい
凝り
首や頭よりも、肩こりが強い
身体:あたためてほぐす
副交感神経を優位にすることが大切です。半身浴よりも全身浴(40度以下)を10-15分したり、足元を温めたりすると効果的。また身体が凝り固まっていることが多いので、マッサージやストレッチも良いそうです。
食事:ストレス対策のビタミンCと精神を落ち着かせるビタミンB
ストレスがかかると、ビタミンCが不足しがちに。またビタミンB群も、神経に機能して精神を落ち着かせる効果もあります。具体的な食材としては、豚肉やタラコ、ウナギ、大豆、エンドウ豆、玄米、全粒粉など。また、バジルは自律神経のバランスを調整してくれます。

タイプB:セロトニン不足タイプ

女性ホルモンエストロゲンと共に、脳内物質のセロトニン(ハッピーホルモン)も低下してしまうタイプ。生理前に食欲が増す、眠くなるのに加え、気分が塞ぎがちに。身体よりも感情面の不調が出やすいタイプです。本能優位で、感受性豊かな方に多くみられます。

ストレス
もともとストレスに弱い傾向にある。ただ、多忙だからといって必ずしも女性ホルモンが乱れるとは限らない
冷え
多少あるが、冷えがない人もいる
生理
PMSを強く感じ、感情面に出やすい
凝り
首の適度な張りが全くないように感じる場合も。また猫背や内股になりやすい
身体:朝日を浴びてゆっくり呼吸を
呼吸が浅くなりがちなので、ゆっくり長めに吐くことを意識してください。またセロトニンは朝日を浴びることや、リズム運動(ウォーキング、水泳、サイクリングなど)によって活性化されます。
食事:トリプトファンを補給
セロトニンは体内では作られないので、トリプトファンとビタミンB6を意識してとってみてください。具体的には、ナッツ類、納豆、チーズ、バナナ、にんにく、ピスタチオのほか、肉類や魚類全般も。

タイプC:卵巣疲れタイプ

20代〜30代の方がCに当てはまる場合は、自律神経の乱れやセロトニン不足の影響を受けて女性ホルモンが乱れていると考えられます。30代後半〜50代の方は、加齢による卵巣機能の低下で女性ホルモンが乱れがちになり、40代からプレ更年期に入るため、心身の不調を感じやすくなります。

身体:適度な有酸素運動を
女性ホルモンエストロゲンの分泌をうながすためには、適度な有酸素運動が有効です。ローズやゼラニウム、イランイランなどのアロマオイルなどを取り入れ、女性ホルモンの働きを活発化してもよいでしょう。また、好きなものに対するときめきなどの感情を抱くことによっても、エストロゲンが分泌されます。
食事:3大栄養素をしっかりと
不足しがちなタンパク質、鉄分、カリウムに加え、ビタミンE、コエンザイムQ10など、卵巣の新陳代謝がスムーズになる食材を積極的に摂取してください。特に大豆、納豆、豆乳などは、女性ホルモンのような働きをしてくれます。

生理周期に合わせたセルフケア

生理中も女性ホルモンが変動するため、ケアの方法が変わります。①生理中、②卵胞期(生理終了から排卵まで)、③黄体期(排卵から次の生理まで)それぞれ、どのようなセルフケアができるのでしょうか。

生理周期の身体の変動

生理周期の身体の変動

①生理中のセルフケア

身体:しっかり温め、十分な睡眠を
子宮への血流不足から痛みが出る場合があるため、腰部をしっかりあたためましょう。また骨盤が最大に開き、周辺の筋肉も緊張しているため、腰を回したりひねるようなストレッチも効果的です。また睡眠は子宮を弛緩させる働きがあるため、睡眠も十分に確保すること。
食事:血液をサラサラにし、鉄分を補給
青魚に多く含まれるEPAは、血液サラサラ効果があり生理痛の痛みを和らげてくれます。また痛みはじめには、生姜湯なども効果的。さらに鉄分が不足するため、吸収が良いヘム鉄(レバー、赤身肉、魚など)を摂りましょう。

②卵胞期(生理終了〜排卵まで)のセルフケア

身体:栄養補給と運動で身体を整える
心身共に充実している時期なので、ダイエットなどにも適しています。子宮内膜や卵子が作られる時期なので、しっかりと栄養と運動で身体を整えることが大切です。徐々に骨盤が閉じていくので、ストレッチで骨盤の戻りをサポート。整体などに行くならこの時期に。
食事:3大栄養素をしっかりとる
タンパク質・鉄分・カリウムをしっかり摂りましょう。また女性ホルモンの分泌を助けるビタミンEや、ホルモンの合成元となる成分が含まれる玄米なども積極的に取り入れてみてください。

③黄体期(排卵~次の生理まで)のセルフケア

身体:リラックスして症状のケアを
むくみや肌荒れ、イライラなど心身の不調があらわれる時期なので、リラックスできる方法を取り入れ、症状を和らげるケアをしましょう。食欲制御機能を担うセロトニンが低下し、食欲が増します。ダイエットより間食を避けましょう。筋肉の収縮作用が衰えるため、むくみや血行不良、冷えなどが強く出やすい時期。下半身のストレッチが効果的です。
食事:血糖値の乱高下を抑える
PMSが出やすい方は、血糖値が乱高下しないよう、1回の食事量を減らして5-6回に分けてみてください。食材も、血糖値幅の少ないものを選ぶのが良いでしょう。カルシウムやお茶(テアニン)にはリラックス・精神安定の効果があります。注意点として、アルコールやカフェインは控えること。

更年期に向けて、どんなことに注意すべき?

更年期を迎えるにあたり、さらに注意したいのが肝臓のケアだそうです。女性は閉経後、卵巣からのエストロゲン分泌がほぼなくなります。しかし、腎皮質や卵巣から分泌される男性ホルモンが脂肪や肝臓などで代謝されることでエストロゲンが作られ、血中のエストロゲンは微量ながら保たれます。しかし過度なダイエットをしたり、遅い時間に暴飲暴食をしたりすると、肝臓機能が低下し、微量の女性ホルモンすら十分に維持できなくなってしまいます。

今回金藤さんが詳しく紹介してくれた女性ホルモンケアと合わせて、生活習慣をしっかり整え、女性と特有の不調とうまく付き合い、これからおとずれる更年期に今から備えてみてください。

セミナーの最後に、金藤さんから参加者のみなさんに対して次のようなメッセージをいただきました。

「不調を仕方ないと諦めず、日常の中でできるセルフケアを取り入れてみてください。不調をできる限り緩和し、仕事もプライベートも自分らしくパフォーマンスを発揮していただきたいと思います」(金藤さん)

今回参加した社員からは、「普段の生活の中で活かせる知識を聞くことができた」「自分の身体と向き合うきっかけとなった」「自分の身体に今起こっていること、そしてこれから起こることの両方を理解できた」といった声が挙がりました。

パーソルキャリアは今後も、女性社員が自分らしく働けるよう、ヘルスリテラシー向上の機会創出をはじめ、さまざまな取り組みを行っていきます。

金藤 美樹穂さん

金藤 美樹穂Mikiho Kinto

株式会社F Treatment 社長執行役員

リクルートグループにて、転職・婚活・結婚領域での新規事業立上げとグロースに従事。エグゼクティブMBA取得。自身の不妊治療や、長年にわたり婦人科に通院していた経験をもとに、女性自身のヘルスリテラシー向上と、希望するキャリアやライフプランの実現をサポートする事業を展開している。

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