
社員インタビュー
2024.10.01
まだまだ変えていける新卒市場をリードしながら、学生が意思をもって社会に出ていける就職市場を整備したい
新卒事業部 doda新卒エージェント事業統括部 戦略特区部 マネジャー
野田 悠太
2015年にベネッセコーポレーションとパーソルキャリアの合弁会社として設立された「ベネッセi-キャリア」で入社以来ずっと新卒事業に携わる野田 悠太。「生徒の人生を豊かにする夢」に向かい、教育業界からではなくHR業界から挑戦している野田の想いを語ってもらいました。
教師になる夢ではなく、「生徒の人生を豊かにする夢」を民間企業で実現したい
学生時代の夢は教師になることでした。きっかけは高校時代、私が今も一番大切にしている「成功も失敗も必ずていねいに振り返り、次に活かす」という教訓をくださった恩師の存在です。大学でも教育学を専門的に学び、無事に教員免許も取得。そんな順調に夢に近づいていたころ、教師になる夢から、「教師になって何がしたいのか」をよくよく考えていたら、本当の夢は「生徒の人生をより豊かなものにするべく、導いていける存在になりたい」のだと気づきました。
「人生を豊かにするための方法って?」「そのための経験が圧倒的に足りていないのでは?」「もっといろいろな人の人生を知る必要があるのでは?」──そんな不安でいっぱいになり、その想いを確かめてみようと就職活動を開始し、最終的に民間企業ではたらくことを選びました。
パーソルキャリアであれば、さまざまな人生に関わることができる。さらに社員一人ひとりの強力な個性と多様な価値観に触れながら自分自身を磨ける環境も魅力でした。人と組織が成長することに本気で向き合う姿勢、会社が掲げるミッションにも深く共感し、入社を決めました。
配属先は新卒事業部。2015年にベネッセコーポレーションとの合弁会社として設立され、大学生、大学、企業向けにサービスを提供する「株式会社ベネッセi-キャリア(以下、BiC)」に出向する形で、入社以来ずっと新卒領域のサービスに携わっています。
BiCはベネッセコーポレーションと大学との豊富なコネクションをフル活用しながら、大学2~3年生の早いうちからサービスを利用してもらうことで、最後は就職エージェントにつなぐというのが戦略の1つです。
とりわけ、学生の就職活動の準備期間を大切に考え、キャリアについて考えてもらう講座や就活リテラシーが向上するサポートにも取り組んでいます。学生と社会をつなぐ窓口となるサービスは、生徒の人生をより豊かにしたいという私の目標にもとても近く、社会的な意義も感じています。
ナビサイトとは異なる価値を発揮する、新卒市場で急成長中の新卒エージェントへ
新卒の就職活動は、大手のナビサイトを通じて学生がエントリーする方法がメインですが、BiCは「doda新卒エージェント」「dodaキャンパス」などの新卒学生向けサービスを提供しています。
とくにエージェントは集客後の面接から内定承諾までをフォローしていて、そこに大きなデータの蓄積があり、その情報をいかにお客さまに還元して価値提供できるかという点ではナビサイトと大きな違いがあります。
最近では、学生の就職活動が早期化しています。ナビサイトが毎年大学3年生の3月解禁と決まっている中で、その前年の秋ごろから選考をスタートさせている企業も多々あります。そのため、学生からは「早期から選考を行う企業を知りたい」「どうやって自分の知らない、自分にあった企業にアプローチするのか教えてほしい」というニーズが増えているんです。
新卒エージェントなら、早期に動きたい学生と早期に良い学生を獲得したい顧客企業をつなぐことができる。それが昨今、この領域が伸びてきた大きな理由の1つです。
学生向けの新卒エージェントの役割は、学生に対してCA(キャリアアドバイザー)によるカウンセリング支援を行い、マッチングする方を顧客企業に紹介することで、この仕組みは中途採用のエージェントと変わりません。
ただし、社会人とは意識がまるで違います。さらに、アルバイト以外での就労経験があるわけではないため、CAが個々のコンピテンシー全般のスキルをしっかり見立てることが肝になりますね。
一方で、企業側も採用要件が曖昧な部分が多々あります。ひと口で「コミュニケーション力の高い人材が欲しい」と言っても、どういうコミュニケーション力を重視しているのかは企業によってさまざまです。なので、顧客企業が求める人物像のイメージをしっかり言語化して、要件定義をすることで、双方のマッチングを行っています。
新卒市場は拡大するものの難化。トレンドを読む力を磨き、企画と営業の両方で活躍
市場規模が拡大する一方で、マッチングの難易度は年々高くなっています。ここ数年はずっと売手市場。学生がなかなか内定承諾をしないことが多く、ここで早期に優秀な学生を獲得したい企業との齟齬が生じてしまいがちです。
また、新卒マーケットは非常にトレンドが変わりやすく、前年度の成功事例が今年度はまったく通用しないケースや、順調だったのに応募が激減するケースもあれば、1週間で採用枠が埋まってしまうこともあり、週単位でコロコロ変わるんです。
先手先手でさまざまなリスクに対して手を打っていかないと、気がついたら予定採用人数を確保できないまま終わってしまいます。そのため、RA(リクルーティングアドバイザー)は担当顧客の1社1社の状況を見て、戦略を立て、トレンドが変わればすぐ軌道修正をしていく、その繰り返しでシーズンを乗り切っていきます。
私は、入社4年目にパーソルグループの新規事業起案プログラム「Drit」に挑戦したことがあります。同期の仲間4人組でエントリーしたのは、60歳以降のシニアのはたらき方をサポートするサービス案でした。約400件の応募の中から事業化された3件の1つに選ばれる快挙でした。
結果的には、事業化後の翌年にはサービスを畳むこととなり、また立ち上げ期にジョインできなかったため、私は携わることなく幕を引きましたが、最終プレゼンまでの間、審査員の鋭い指摘にコテンパンに打ちのめされ、大きな教訓と成長を得ました。それは単に要望に応えるのではなく、顧客すらも気づいていない課題や原因を自らの頭で考え抜きぶつけること。今はそのスタンスをマネジャーとしてチームに活かし、独自のビジョンやバリューを作ってマネジメントをしています。
最近の例では、学生にインパクトを与える動画制作を戦略に組み込んだり、採用担当が“肌感覚”でやっている面接に想定質問や評価基準を導入する設計とフロー構築をサポートしたり、面接官トレーニングのセミナーを実施したり。顧客企業と一緒に成果を出していった事例は多々あります。
RAは担当顧客と一緒に戦略を考えチャレンジする機会が多く、それが一番モチベーションとなる部分ですね。今後もこうした個別の支援により、「採用報酬費をアップしてでもBiCのサポートを受けたい」という顧客企業を増やしていこうと取り組んでいます。
世の中を変えていける──。そんな自信とモチベーションが湧き上がる新卒市場の魅力
BiCでは、蓄積してきたデータやノウハウを大学2~3年の学生に向けて活かすことで、早期の立ち上がりの実現をかなえています。学生も早くから就職活動を意識することで真剣に取り組めるようになり、最終的には就活の満足度も断然違ってきますね。そういう就活リテラシーや就職活動の本質を正していく事業部の社会的意義は大きく魅力を感じている部分です。
また、卒業後に意思をもって社会に出られるように、はたらく側も受け入れ態勢の整備をしていく必要があると考えます。せっかく良い教育を受けてきても、就職先でその効果を発揮できないことになってしまいます。われわれのサービスは、こういった面での介在価値もあると考えています。
たとえば、大学名や偏差値で学生を線引きする選考方法を実施している企業がある中で、そういった線引きを改革する提案も進めています。RAは顧客企業の採用担当者と直接向き合える立場として、アセスメントの結果を活用した選考基準を設ける提案をしたり、面接評価の基準づくりを支援したりすることも可能です。社内ではアセスメントの価値を広げる企画プロジェクトに携わることもできるんですよ。
また私自身は現在、新しい事業アイデアの提案ができるベネッセホールディングスの社内事業提案制度で受賞した起案をもとに、新技術を用いた企画・開発を行っています。現状の新卒採用の限界を、新技術によって解決していく。それによって、解決が難しいと思われていた新卒採用のボトルネックが解決され、最終的に社会問題の解決にも貢献できたらと思っています。
最後に、あらためて新卒市場に興味を持っている方にお伝えしたいのは、BiC及び新卒エージェントは成熟しきれていないマーケットだからこそ、まだまだ挑戦できるフェーズだということです。失敗を恐れることなくトライ&エラーが許され、活気あふれる職場は、とても楽しいです。
また、仕事ではチャレンジングな体験を味わいながら、ワークライフバランスも両立させていきたいなと考えています。私自身も最近1カ月半ほど育休を取ったのですが、現事業部の男性育休取得率は100%を維持しています。柔軟なはたらき方を大事にできる組織づくりにも期待してほしいと思います。
- ※社員の所属組織および取材内容は取材時点のものになります。
- ※社員の所属事業部名称は、2025年4月時点での名称となります。
監修者:HATARACTION!編集部
"はたらく課題"と"ビジネス"をつなげてとらえ、自分ゴトとして、その解決プロセスを楽しむパーソルキャリアの社員をご紹介します。