社員インタビュー
2025.12.03
アルムナイの「文化理解×外部の視点」が組織を前進させる――退職後もつながり続ける協働のかたち
タレントシェアリング事業部 Business_innovation統括部 HiPro新規サービス開発部 マネジャー
岡田 慎太郎 (おかだ しんたろう)
自治体や大学と連携し、スタートアップ創出や研究技術の社会実装といった「事業化支援」を推進。プロジェクトの質と推進力を大きく引き上げています。今回は、マネジャーの岡田さんに、パーソルキャリアを退職したアルムナイの方を業務委託パートナーとして迎えた背景とその手応え、そしてパーソルキャリアを知る外部人材だからこそ生まれる、新しい協働の可能性について話を聞きました。
専門性や伴走支援が求められるプロジェクトを支えた、“元社員”という即戦力
私たちは、自治体や大学などの公的機関に対して、専門スキルを持つ複業・フリーランスなどのプロフェッショナル人材を、プロジェクト単位で契約するサービス「HiPro(ハイプロ)」を活用し、スタートアップの創出や研究技術の社会実装を支援しています。以前から、自治体を通じた企業への人材活用支援を行っていましたが、4月の組織立ち上げ以降は、より上流のフェーズである「事業化支援」にも領域を広げています。
事業化支援では、戦略の構想から運用までを一貫して支援できる“伴走型”の人材が不可欠です。また、スタートアップや大学の研究プロジェクトでは、実行フェーズを担える人材へのニーズも、長年にわたり根強く存在しています。さらに、公共事業の特性として、年度単位での採択が基本であるため、複数のプロジェクトが短期間に同時進行するケースも珍しくありません。こうした状況下では、プロジェクト単位での柔軟な体制づくりが求められます。
当初、専門性の高い業務委託人材は、「HiPro」経由で探すことが前提にありました。しかし、上司から提案を受けたことをきっかけに、“アルムナイへの業務委託”という新たな可能性に気づかされたんです。
アルムナイは退職した元社員を指し、社内文化や業務プロセスを把握しているだけでなく、他のフィールドで得たスキルや視点を備えている方も多くいます。実際にアルムナイの方に参画してもらうと、パーソルキャリアの文化や事業への理解が深いため、プロジェクトの立ち上がりが非常にスムーズで、予想を上回る成果を実感しました。
現在は、アルムナイも事業化支援を担う外部パートナーとして定着しており、プロジェクトの特性に応じて、最適な知見とスキルを持つ方に柔軟に参画いただける体制を整えています。

事業を“ともにつくる”パートナーとしての、アルムナイという選択肢
業務委託として関わっているアルムナイの方々は、即戦力としてプロジェクトの要所で大きな役割を果たしてくれています。業務範囲は、全体設計から運用までを一貫して担うケースや、ミッションベースで柔軟に領域を広げていくケースなど、多岐にわたります。
たとえば、大学と連携したスタートアップ創出支援プロジェクトでは、大手企業の新規事業開発を支援されている方に、「HiPro」を通じた人材マッチングの支援をお願いしました。依頼の決め手は、「HiPro」の仕組みや私たちの事業特性への深い理解に加え、事業開発や人材マッチングの実務経験が豊富だったことです。研究者に伴走する経営人材の選定から、プロジェクト全体の設計・実行に至るまでのリードをお任せし、スムーズな推進につながりました。
また、地方自治体と連携して複業・兼業を促進するプロジェクトでは、新規開拓の営業経験を持つ方に、地域企業への「HiPro」導入提案を依頼しました。地域への貢献意欲も強く、現在は地域イベントへの参加や企業との関係構築、プロジェクト進行管理の一部まで、業務の幅を広げて活躍いただいています。当初のインサイドセールス領域を超えて、信頼関係をベースにした柔軟な協働へと発展しています。
もちろん、こうした業務は、「HiPro」を通じたプロ人材でも担える内容です。しかし、アルムナイは、パーソルキャリアという共通のバックグラウンドがあることで、プロジェクト全体の意図や背景の共有がスムーズに進みます。特に、新規事業のように試行錯誤を重ねるフェーズでは、「目線の合う仲間」がいる心強さを、改めて実感しています。

パーソルキャリアへの共感がつなぐ、業務委託を超えた信頼とパートナーシップ
アルムナイの方々とは、共通するカルチャー理解があるからこそ、プロジェクトの方向性や判断基準が自然と揃い、意思決定や連携が驚くほどスムーズに進みます。「HiPro」などで外部人材を迎える際は、チームビルディングに時間をかける必要がありますが、アルムナイとは初期段階から相互理解が進みやすく、コミュニケーションの取りやすさも際立っています。
業務開始前から「これもやれたら面白いですね」といった自発的な提案が生まれるのも、アルムナイならではの特長です。報酬や稼働時間といった条件面よりも、「一緒に何かをつくりたい」という意志が先にあり、その姿勢がプロジェクト全体の推進力にもなっています。
思いがけない発見だったのは、「アルムナイだからこそきずける、応援したくなる関係性」です。業務をともにする方の多くが、自身のキャリアを前向きに進めながら、「またパーソルキャリアに関われるのが嬉しい」「会社の役に立てるのがやりがい」と語ってくれます。そうした想いに触れることで、私たち自身も「何か力になりたい」「成長の機会をつくりたい」と自然に感じるようになり、立場を越えたパートナーシップへと発展しています。
また、同じスキルや経験を持つ方であれば、できる限りアルムナイの方にお願いしたいという想いもあります。それは、パーソルキャリアを離れた後も、自らの意思で新たな挑戦を続けている姿勢に、敬意と共感を抱いているからです。次は私たちが、その挑戦を応援する番だと感じています。
業務委託という形式でありながら、プロジェクトをともに推進する「仲間」として、信頼関係をきずける——この実感が、今後もアルムナイと積極的に協働していきたいと感じている大きな理由です。

組織の外で磨かれた“アルムナイの力”がもたらす推進力
アルムナイは、かつて同じ組織ではたらいた“仲間”だからこそ、業務委託という契約形態で関わる際には、適切な距離感と法令遵守の意識が欠かせません。特にフリーランス新法や下請法などの観点を踏まえ、対等なビジネスパートナーとしての関係性をきずくことが重要です。
一方で、日常のコミュニケーションでは、あえて“距離を置かない”姿勢を大切にしています。形式にとらわれず、積極的に声をかけることで、信頼関係が育まれ、業務の進行も円滑になります。そうしたことに注意すれば障壁はないので、正直、もっと早く活用していればよかったと思います(笑)。
テクノロジーの進化や顧客ニーズの多様化により、いま多くの組織には前例のない挑戦が求められています。しかし、既存の組織体制だけでは「何から着手すればいいのか分からない」「戦略の方向性が見えない」といった壁に直面することもあるのではないでしょうか。そうした場面で、アルムナイは非常に心強い存在です。パーソルキャリアの事業や文化を深く理解しながら、社外で培った知見を持つ人材だからこそ、市場を俯瞰する視点や、次の一手につながる実践的なアイデアをもたらしてくれます。
実際に、そうした人材がプロジェクトに加わることで、企画の整理から施策実行までの流れが格段にスムーズになり、スピードと精度の両面で大きな効果を感じています。そのプロセスを通じて、社内メンバーの視座やスキルも自然と引き上げられ、結果的に組織全体の成長にもつながっています。
また、新しい取り組みでは、最初から業務を明確に切り出せるとは限りません。そんなときこそ、アルムナイの方々が助けになってくれると思います。明確なタスクがなくても、「アイデア出しから企画までを考えてほしい」といった柔軟な関わり方ができるので、「こんなことを考えている」「誰かに意見を聞きたい」と感じたら、まずは気軽に相談してみてください。その一歩が、新たなプロジェクトの起点になるかもしれません。
アルムナイは、パーソルキャリアの価値観や事業を理解したうえで、外の世界で磨いた視点を持つ貴重な存在です。これからも、ともに未来をつくるパートナーとして、アルムナイとの協働を広げていきたいと思います。
- ※社員の所属組織および取材内容は取材時点のものになります。
- ※社員の所属事業部名称は、2025年4月時点での名称となります。
監修者:HATARACTION!編集部
"はたらく課題"と"ビジネス"をつなげてとらえ、自分ゴトとして、その解決プロセスを楽しむパーソルキャリアの社員をご紹介します。
