
社員インタビュー
2023.06.01
鍛錬の積み重ねがモノを言う、エグゼクティブサーチプレイヤーとしての介在価値
EXE事業本部 EAS事業部 EAS首都圏統括部 コンサルタント リーダー
山村 愛 (やまむら あい)
総合人材エージェントのパーソルキャリアで、エグゼクティブ層向け人材紹介サービスを提供する事業部のリーダーとして活躍する山村。エグゼクティブ領域の人材支援について、まったくの未経験でパーソルキャリアに入社した山村が、どのように顧客の期待を超える存在になっていったのか。年齢を重ねてもなお、どん欲に学び続けたいと語る山村のキャリアを紐解きます。
総合人材エージェントのパーソルキャリアで、エグゼクティブ層向け人材紹介サービスを
大学時代に、アルバイトをしていた英会話スクールが、就職活動をはじめるタイミングと同時期に倒産してしまうという経験をしました。この経験を通じて、経営には何が必要なのかをしっかりと見極めていくことの大切さを知り、その後の自身の進路を考えるきっかけにもなりました。
そんな私が仕事として選んだのが、MRでした。「社会人になるなら、必死に勉強しないとついていけないような環境で自分を追い込みながら、仕事をしてみたい!」──そう思い、医師と関わる仕事であるMRを選び、大手製薬会社へ入社しました。
入社してから約7年半は、北海道での勤務でした。とある街のクリニックの担当から始まり、退職するころには基幹病院を担当するまでに成長していました。
入社後間もないころに扱ったのは、人の生死に直結するような薬ではなかったのですが、基幹病院を担当するころには、高度な薬剤を扱うまでになっていました。それは、遺伝子配列などから、人によって処方を変えるような個別性の高い薬などです。
個別性の高い薬が次々に発売されたことにより、MRとして習得しなければならない情報もどんどん難しくなっていきました。そんなとき、文系の自分では限界があると思ってしまい、違う業界への転職を考え始めました。
人材紹介の中の“エグゼクティブエージェント”との運命的な出会い
MRの仕事は好きだったので、お世話になった医師の先生方にいつか恩返しができる仕事をしたいと思い、医療分野に特化した人材エージェントへ転職を決めました。
転職後は、ドクターを支援するキャリアアドバイザー(CA)となり、1年半でマネージャーへと昇格することができました。配属先はベテランのCAが多く活躍している部署だったこともあり、当時31歳の私はマネジメント業務に力不足を感じていました。
そんなとき、上司からもう少ししっかりとマネジメントを学べる環境への異動を提案してもらい、新卒入社者を3カ月間ほど研修する部署でのマネージャーとなりました。実は、初めて営業領域ではない部門への配属になったので、「営業を外されてしまった」という想いで、すごくショックを受けていました。
実際は営業を外されたわけではないのですが、心機一転、マネージャーとして通用する人材になるべく、部下に真剣に向き合おうと思いました。
新卒メンバーは22名。そのメンバーたちが入社前の採用面接で会った社長や人事部長、採用担当者は、入社時には退職されていたため、新卒メンバーたちが今頼れるのは自分だけという状況でした。そこで、研修を終え、現場へ配属されてからも、ここがみんなにとって「帰れる場所」でありたいという気持ちで研修期間の3カ月の業務を終えました。
その後、人事企画・採用マネージャーとして異動となり、そこには9カ月ほど在籍しました。2020年の新卒採用が終わったタイミングで、念願かなって営業現場へ復帰しました。今度は薬剤師の紹介事業部のリクルーティングアドバイザー(RA)マネージャーとしての配属でした。
薬剤師は医師よりも求人数が多く、諸条件さえ合えば転職先が決まりやすい職種です。全国に調剤薬局だけでも6万店ほどもあるので、とにかく一人でも多くの転職希望者様をマッチングして、求人企業様へご紹介することに全力で取り組んでいました。
一方、メンバーからは、この仕事の先のキャリアが見えづらい、と相談を寄せられることがありました。その際に私は、ロールモデルにもなれていなければ、キャリアイメージもうまく伝えられなくて。そこで、まず私自らが人材紹介サービス業の価値を探し、ロールモデルとして体現したいと考えたのです。
そんなときに出会ったのが、事業経営者とビジネスリーダーを紡いでいく現事業部の仕事でした。
現事業部で、信念を持って真っすぐに向き合うことの大切さを学んだ
パーソルキャリアのエグゼクティブエージェントでなら人材紹介サービス業の価値を探して自ら体現できると感じたことに加え、パーソルグループの仕事の幅広さも入社の決め手の一つでした。
前職では、顧客企業が抱える事業課題などの相談を受けることもありました。しかし、医師・薬剤師の紹介サービス以外のリソースを持っていなかったため、相談にお応えできないことが多々あったんです。幅広いサービスを提供できる環境であれば、もっとおもしろくなると考えていました。
もともと人事担当者としてお付き合いもあり、事業を知っていたこともあって、パーソルグループなら、顧客の抱える人や組織の課題に対して最適なソリューションを提供できると感じ、パーソルキャリアへの入社を決めたのです。
入社してすぐに気づいたのは「35歳まで医療業界を軸にしたキャリアだったために、医療業界の知識はあっても、年相応の一般常識を持ち合わせていない」ということ。
入社後初めて任された案件が、とある芸能事務所の採用支援。その次に任されたのは、まったく初めての業界で、韓国のタイヤメーカーの案件でした。慣れない案件を任され、世の中のことをあまり知らない自分自身の不甲斐なさを自覚することになったのです。
しかし、これらの案件を担当したことで、何も知らないからこそ、逆にすべてがおもしろいと感じたんですよね。その後もいろいろな業種の企業様の採用支援を担当できることが楽しくなったんです。
ただ、やはり難しいなと思うところもあり、それは、「業界のことを知らないと商談が成り立たない」ことでした。その業界を理解する、その会社を取り巻く環境を理解する……。当時の私は、商談前の準備に人の倍以上の時間がかかったと思います。
また、それとは違った辛さを感じることもありました。それは、どれだけ苦闘しても一人もご支援につながらない可能性があることです。たとえば、20名の転職希望者様と面談をして、どの方もきっと企業様にFitすると思い全力で推薦しても、一人も採用に至らないというケースです。これまでとは違って、採用支援の実績の見通しが立てられないことは、精神的にも辛い部分がありました。
加えて、採用支援の実績を出せない可能性があるという怖さもありました。前職では、熱い想いが通じてご支援につながることもありましたが、ここではそれは通じない。では、どうすれば成果を出せるのか、自分を信頼してくれている顧客に貢献できるのか、そこに大きな不安を感じたのです。
それでも、エグゼクティブエージェントとしての介在価値を見失いたくない、という信念を持って目の前のお客さまにまっすぐ向き合い続けた結果、自分自身の介在価値を実感できる支援が少しずつ増えてきたと感じています。
50になっても60になってもどん欲に学び続けたい
入社して3年が経ちますが、まず最初に意識したことは「お客さまから言われたことに対して、素直に取り組むこと」でした。お客さまがしっかりと納得された上で、紹介料を支払ってもらうというプロセスを第一に考えていました。
そして今は、「ここまでうちの会社のために考えてくれて動いてくれるなら、この紹介料も安いもんだよね」と思ってもらえることを念頭に取り組んでいます。
エグゼクティブ人材の採用には、新入社員約一人分の年収額に相当する紹介料が、少なくとも必要です。中堅クラスの年収くらいになることも珍しくはありません。この金額を採用費として計上するのは、元人事経験者の私にとってはとても衝撃的でした。だからこそ、この紹介料を価値があるものとして支払ってもらえるようになることが大切だと考えました。
「価値あるもの」と思ってもらえるには、仮設を立てて提案しながら、「顧客の期待を少しでも超えていく」ことに尽きます。そして、「パーソルキャリアにお願いしたら、非常に高い価値のサービスを受けられた」と、常に思ってもらえるような世界観を目指しています。
顧客企業に真摯に向き合い、仮説を立て、期待以上の提案をするというのは、とにかく並大抵のことではありません。日々勉強が必要ですし、経験値が不足している場合は、なかなか難しいことです。さらに候補者様に寄り添い、期待に応えていくことも想像以上に大変でした。
いろいろなスキルレベルを上げ続けていかないと企業・個人双方の顧客の期待を超えることができない――今までの採用支援の実績を振り返っても、未だに難しいと感じる局面がたくさんあります。しかし、そう簡単にはいかないことに、おもしろさもあります。
エグゼクティブの方々と向き合えるようになるためには、日々の鍛錬が必要です。そして、それは永遠に続くもので、いつまでたっても学び終わらないものだとも思います。50歳になっても60歳になっても、その先もずっと学び続け、突き詰めていかなければいけない。でも、それはとても意味のあることで、やりがいの大きな仕事だと感じています。本当に素敵ですよね。
これからもパーソルキャリアの一員として、周りから羨ましがられるような組織づくりに貢献していきたいと思っています。そして、パーソルキャリアで働きたい、と思ってもらえる組織にしていけたらいいなと思っています。
- ※社員の所属組織および取材内容は取材時点のものになります。
- ※社員の所属事業部名称は、2025年4月時点での名称となります。
監修者:HATARACTION!編集部
"はたらく課題"と"ビジネス"をつなげてとらえ、自分ゴトとして、その解決プロセスを楽しむパーソルキャリアの社員をご紹介します。