ナレッジ・ノウハウ集
2024.03.11
【企画職向け】企画人材の育成はボードゲームで!?パーソルキャリアの事業企画・営業企画メンバーが“本気で楽しみ、悔しがる”研修に密着!
マーケ・PR・財務…経営スキルが試されるボードゲーム型研修を開催!
パーソルキャリアのビジネスプランニング部門(事業企画・営業企画領域)では、2021年からタレントマネジメントを強化しており、その一環で、所属事業部横断での企画職向け研修を開催しはじめました。実践を重視したプログラム選定を行い、企画者として将来の経営を担うことを期待される人材に、ポテンシャルを目覚めさせ、成長する機会を提供しているのだとか。
今回は、事業企画・営業企画に携わる人材を対象としたハイレベル研修の模様をレポートでお届けします。「大いに楽しみ、大いに悔しがれる、尖り研修」をコンセプトに企画された、ボードゲームで企業経営を疑似体験できる 「Marketing Town*」研修の模様をお届けし、パーソルキャリアの企画人材育成について見ていきます。
*Marketing Town:NEXERA社が提供する経営を疑似体験できるボードゲーム型研修プログラム。経営戦略・マーケティング・財務などの理解と実践をゲームで体感し学習できるサービスです。
投資判断までたった20秒。高度な意思決定に苦戦する1期目
オンラインで開催された今回の研修には、事業企画・営業企画のメンバー・マネジャークラスから、統括部長クラスまで、約30名が勢ぞろい。組織をまたぐ企画メンバー同士の繋がりづくりや、普段は接点がない統括部長の思考プロセスを体感してもらうことを目的に、所属事業部をシャッフルしたチームが編成されました。
今回の課題は、5名で1チームを組み、役割分担を行いながら会社経営を行い、2期目終了時点で営業利益1200万円以上の“ユニコーン企業”を目指すこと。
研修の冒頭は、座学での講義から始まり、この後に続くゲームプレイで活用することになる、財務会計の基礎知識についてのインプットを受けました。その後、ゲームプレイがスタート。まずはチームで作戦会議を行い、経営方針や戦略を決めていきます。しかし、実際のプレイでは投資判断の難しさに直面することとなります。
「このエリアには設定価格で売れないから、広告で認知を上げていかないと…」
「競合が出てこないうちに売り切ってしまった方がいいのかな」
「2期目に大きな借入できるように、1期目で売上を立てておかないと…」
など、実際の経営でも起こる難しい意思決定をスピーディに求められる場面ばかり。日頃から事業企画・営業企画業務を担う参加メンバーにとっても一筋縄ではいかない難易度に、「これは…ムズイっすね」という声も上がるほどでした。
業務で培った視点を生かし、役職・年次関係なく意見を出し合う作戦会議
変化の兆しは1回目の中間戦略会議に現れました。
「市場によって最適な仕入れが変わるから、狙う市場を明確にしていこう」
「では市場獲得を意識して駒を移動しないといけないですね」
「時間があればP/Lの仕上がりから逆算して戦略を立てたいね」
など、ゲームルールのキャッチアップが進むにつれて戦略会議の内容がブラッシュアップされていきます。役職も年次もバラバラの5名ですが、お互いの意見に耳を傾けながら、短い作戦会議タイムを有効活用。1期目の後半はおさえるべき市場開拓に集中することでチームの役割分担も明確になり、徐々に売上が上向いてきました。
売上創出の仕組みを見事構築!”ユニコーン企業”達成なるか…?
出所:NEXERA社提供
1期目の決算は惜しくも赤字に着地。しかし2期目に突入した際に1期目で巻いた種が目を出し始めます。ターゲット市場と商品の価格設定、在庫管理が上手くかみ合い、どんどん売上をつくる仕組みがまわりはじめました。仕入れた商品が次々と販売成功し、売上金額が積み上がっていきます。
「ゲームとしてはワンパターンになっているように見えますが、安定して利益を上げられる仕組みができたことは、経営として上手くいっている状態ですね」とファシリテーターの泉野さん。
財務シートを使ってのワークを行い、振り返ります。/画像出所:NEXERA社提供
1期目の結果を損益計算書ベースで振り返る中で、「目標達成のためには売上総利益率の改善が必要」という問題を発見したことも大きく戦略の見直しに貢献。手元で計算して利益率が最大になる仕入れパターンを割り出し、利益率を改善するための工夫を行うなど、戦略にもとづいたアクションを取り続けられました。
また、コストをかけながら早めに競合調査を行い、今後競合が大きく攻めてくることを事前に察知し、出店戦略をチューニングするなど、議論のレベルがさらに高まっていきます。
そしてゲームは2期目の決算へ。同チームの営業利益は1,037万円に着地し、ゲーム内での格付けが決定します。結果はトップの「ユニコーン企業」に次ぐ、「メガベンチャー企業」に。研修を提供したNEXERA社によると、Marketing Townでメガベンチャー企業となれるチームは全体の30%程度とのこと。今回はゼロベースでのチームビルディングから、ハイレベルな結果に着地することができました。
本気の遊びから得た悔しさと学び。参加メンバーはどう思った?
みなさん、本気で悔しがっています。
全チームのプレイが終わり、全体での成績発表へ。グループ1と同じ「メガベンチャー企業」を達成したチームが他に2チームの結果。そしてもっとも高いランクであり、10%ほどしか到達できない「ユニコーン企業」となったチームが1チームという結果になりました。
「もう1カ月早く売りまくる仕組みがつくれていればな」
「店舗売るタイミングを考えてればよかったね」
と、悔しさをにじませる声も見られ、参加メンバーの本気度の高さが伺えました。
「ユニコーン企業となったチームは、目指す成果の共通認識からしっかり逆算して戦略を立てられていました。目標達成のために、どの市場を狙うべきかという市場戦略、どの商品を販売するかという販売戦略、その利益や利益率という財務面に関しても、しっかり意識して経営者目線のゲームプレイをされていたと思います」とファシリテーターの泉野さん。
「Marketing Town」の特徴である経営戦略と財務を関連づけた経営を体験し、おおいに気づきや学びの機会を得られたという声も多く上がりました。
研修参加メンバーは次のようにゲームの感想を振り返りました。
- ワンショットのコストだけではなく、永続的に利益を生み出せるコストの使い方を実際の経営でも考える必要があると感じました。またリスク、リターンを踏まえた意思決定のスピードも非常に重要だと感じさせられました。(営業企画 ゼネラルマネジャー(部長))
- 改めて実践型で学びを得た事でROIに対する意識が高まり、財務を正しく理解する事で戦術精度が高まると感じました。(法人企画 ゼネラルマネジャー(部長))
- 財務状況(資産)を把握することで、中期的な視点での投資やコストカットなどの判断ができ、戦略と紐づけられると学びました。来期戦略や中長期戦略を考える上では、市場/競合調査をふまえた上で、戦略検討を実施し、利益構造意識しながら戦略フィットしているのか、どうすれば利益が出るのかを考えたいです。(商品企画 マネジャー)
- EM(エグゼクティブマネジャー)の自分との思考の差を感じることができました。足元の打ち手を講じた先に投資余力が生まれるかどうか、その余力を使ってさらに事業を伸長させるためには何ができるかという点まで考えていたのが、自分との違いでした。理論は理解していたとしても、それを実践するときに意識しながら実践するのは非常に難しいと感じました。(事業企画 メンバー)
- 経営者の守備範囲の広さを体感できました。日常は顧客・リソースについては関与しない状態で、成果に至るまでの効果・効率性だけを見ているので、とにかくトップラインを伸ばす思考で、成果創出に必要な戦力数、人件費の合理性しか見られていないと認識しました。(営業企画・事業企画 エグゼクティブマネジャー(統括部長))
- 企業規模が大きく、機能カットされており、利益や経営はある種、これまで上級管理職に任せていたものでしたが、企画職としてこれからの事業や会社経営に携わっていく事の面白みを感じられる研修でした。この経験をチームメンバーに伝えたいです。(営業企画 マネジャー)
新卒から経営人材まで、社員の育成に本気で投資!
事業企画や営業企画という立ち位置から、自社の経営に携わる人材の育成に積極的に取り組むパーソルキャリア。通常、“研修”と聞くとインプット中心のものが想像されるかもしれませんが、今回のようにアウトプット中心、かつユニークで学習効果の高い研修プログラムの導入にも投資を続けています。
今後も、さまざまな社内外の研修を通じた人材育成の取り組みを行っていく予定です。ぜひ興味をお持ちの方は、パーソルキャリアのキャリア採用へのご応募を検討ください。
監修者:HATARACTION!編集部
"はたらく課題"と"ビジネス"をつなげてとらえ、自分ゴトとして、その解決プロセスを楽しむパーソルキャリアの社員をご紹介します。