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転職サービス「doda」、転職基礎セミナー「企業分析面接対策編」開催レポート
~企業分析と面接対策のポイントを解説~
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、管理職・エキスパート職の転職希望者を対象とした「転職基礎セミナー~第3回 企業分析/面接対策編~」を9月18日(木)に開催しました。ミドルシニア労働市場スペシャリストの石井 宏司と、「doda」キャリアアドバイザーの藤本 明日美が講師として登壇し、企業分析や面接対策のポイントについて解説しました。本レポートでは、その内容を一部抜粋してご紹介します。

開催背景:
近年、企業の組織改革や新規事業の創出、DX推進などを背景に、これらに対応できる管理職やエキスパート職の採用ニーズが高まっています。一方で、個人においては企業が求める採用要件を満たしているにもかかわらず、「企業分析の視点が分からない」「役員面接になかなか通過しない」など、内定獲得に至らないケースも少なくありません。これらの要因の1つに「転職ノウハウの不足」があります。今回のセミナーでは、管理職やエキスパート職の転職活動に必要な基礎対策を、実際の事例を交えながら解説しました。
今後も、転職サービス「doda」は、管理職経験者をはじめとするミドルシニアが、自分の意志でキャリアや人生を選択する「キャリアオーナーシップ」を発揮できるようサポートしてまいります。
企業分析は面接時の“すり合わせ”の質を高めるための準備。新卒採用サイトを見ることも有効
はじめに、管理職やエキスパート職の面接において重要となる「企業分析」のポイントを紹介しました。会社概要やIR情報、業界動向などの基本的な企業情報の収集だけでなく、求人背景を理解することが重要です。求められる人物像を推測し、得られた情報をもとに仮説を立てて準備することで、面接時に企業が求めるスキルや経験に応じた効果的なアピールが可能になります。
石井は「真の求人背景の把握が非常に大事」と強調しました。例えば、業務拡大による求人の場合、企業は「新しい領域に挑戦できる推進力」や「既存メンバーと協働しながら組織を成長させる力」を持つ人材を求める傾向があります。よって面接では新規プロジェクトを立ち上げた経験や、異なる部門と連携して成果を出した実績などを具体的に説明することが有効です。
一方で、欠員補充の場合は「即戦力になれるか」や「現場への早期適応力」が重視されるため、同様のポジションでの経験や、短期間で成果を出した事例を伝えることが評価につながります。
また、藤本は事前準備に関して、「新卒採用サイトは事業内容にフォーカスしているので、中途求人とは違う視点で情報が収集できる。コーポレートサイト内のニュースリリースは直近のM&Aや新しい拠点開設など、今回の求人背景のヒントとなる情報が掲載されていることが多いので、確認しておくと良い」とアドバイスしました。

面接ごとにアピールポイントを変え、評価観点に合わせた実績の提示が重要
続いて「現場面接」「人事面接」「役員面接」それぞれの面接官に応じた具体的な対策を解説しました。共通して重要なことは、面接官の立場に合わせ、それぞれの懸念点が払拭できるように準備を行うことです。
現場面接では「現場の管理職として戦力になるか」という視点で見られることが多いです。任せたい業務の知識・経験・スキル、マネジメント力、関係者との調整力、新しく学ぶ姿勢などが評価対象になるので、当日は業務の理解度や想いを的確に伝え、相手とすり合わせを行う姿勢を示すことが効果的です。
人事面接では「管理職としての適性」「会社とのフィット感」を見られることが多いです。納得感のある転職理由や中長期的なキャリアビジョン、企業ミッションへの共感、コンプライアンス意識をアピールすることが重要です。当日は、管理職としての経験や業績をもとに活躍イメージを語り、相手の「なぜ」に答えられる説明責任を果たすことが求められます。
役員面接では「会社の成長に貢献できる手腕」や「年齢相応の人間としての成熟度」の視点で見られることが多いため、これまでの面接内容と一貫性を持ちつつ、戦略・経営テーマへの理解や対話力、入社意欲を明確に伝えることが大切です。幹部候補として視座の高さを示すことが、合否の分かれ目になります。
石井は面接でのゴールについて、「話上手である必要はなく、相互理解を深めるすり合わせや合意形成が大切。『この人なら任せられる』という信頼感や安心感を与えるように努めてほしい」と強調。藤本も「面接のコミュニケーションに苦手意識があっても、事前準備ができていればスムーズに対応できる」とアドバイスしました。

役員面接対策が合否を分ける。視座の高さと経営方針への理解を示すことがポイント
最近の傾向として「現場面接」「人事面接」で高評価でも、役員面接で不合格となるケースが増えています。役員面接では、会社の戦略や経営テーマ、ビジョンについて対話することや、入社意欲、貢献意識を明確に伝えることが重要です。幹部候補としての視座を高く持ち、企業の期待に応える姿勢を示すことが求められます。
藤本は「IRや会社のニュースを調べるだけでなく、自分なりの受け止め方まで準備できると好印象。また、入社意欲を最後にしっかり伝えることも大切。合格ぎりぎりの場合、両想いと思われたほうが合格につながりやすい」と話しました。
セミナーの最後には、石井から基本的なビジネスマナーやオンライン面接での注意すべきポイントを紹介し、「転職活動の準備を入念に行った方が内定を勝ち取っている印象です。私たちは今後も皆さまの学びに伴走していきます。転職活動の成功を心より願っています」と、参加者への応援メッセージで締めくくりました。
登壇者プロフィール
ミドルシニア労働市場スペシャリスト 石井 宏司(いしい こうじ)

2023年パーソルキャリアに中途入社、ミドルシニア事業企画部のゼネラルマネジャーに就任。就労人口が平均50歳を超える2030年を見据え、転職市場におけるミドルシニア層のキャリア支援体制の強化やミドルシニアが活躍できるキャリアパスの開発に従事。2025年4月から、企業のミドルシニアやハイキャリア人材活用の推進を担うdoda事業本部 法人マーケティング統括部 領域開発部のゼネラルマネジャーに就任。
自社の事例やデータに基づく転職市場動向の解説に加え、大手コンサル会社での勤務経験を活かし、アカデミックな視点から多角的な分析や課題の特定を得意とする、ミドルシニアの労働市場のスペシャリスト。
dodaキャリアアドバイザー 藤本 明日美(ふじもと あすみ)

新卒から人材業界で法人営業を経験し、2021年にパーソルキャリア株式会社に入社。 入社後、人事/総務/法務職を中心にキャリアアドバイザーとして多くの転職希望者にキャリア支援を行う。現在は、45歳以上の方々を中心に支援する組織で、豊富な経験とスキルを持つミドル層の新たなキャリアを築くためのサポートを行っている。
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