パーソルキャリアでは、すべてのはたらく人々が自分の可能性を信じ、自分の意思でキャリアそして人生を選択できる、キャリアオーナーシップあふれる社会の創造を目指しています。そして、その原動力となる社員のキャリアオーナーシップが発揮される環境づくりも進めています。
その一環として、LGBTQ+などの性的マイノリティ(以下、LGBTQ+)というテーマに対しても、社員有志の「アライ(Ally)※1」コミュニティーである「Rainbow PERSOL(レインボーパーソル)」メンバーが中心となり、さまざまな取り組みを行っています。2023年からは、産業や領域を超えた団体・個人・企業・大使館などが協働するプライドハウス東京にも協賛。2023年から2024年にかけて行った二つの協働プロジェクトを紹介します。
※1:アライ=セクシュアルマイノリティ当事者への理解・支援を表明する人たちのこと
【パーソルグループの「アライ(Ally)」コミュニティーRainbow PERSOLとは】 |
プロジェクト➀ 人材業界全体の意識改革を目指す「人材業界のアライシップ向上会議」を実施!
2023年12月に、「人材業界のアライシップ向上会議」を行いました。「はたらく」支援に携わる人材業界全体でLGBTQ+に関係する課題に向き合い、従事する私たちの在り方をアップデートすることを目的に開催しました。
当日は、人材サービスを展開する企業9社※2から、約20人の人事担当者、ダイバーシティ担当者らが参加。ゲストには、株式会社JobRainbow代表取締役CEOの星 賢人さん、特定非営利活動法人ReBit代表理事の藥師 実芳さんを迎え、「はたらく×LGBTQ+」「本当は変革していきたいアレコレ」「未来予想&業界への期待」などのテーマでパネルディスカッションを展開しました。
※2:株式会社i-plug、アデコ株式会社、株式会社ビズリーチ、株式会社マイナビ、株式会社リクルート、パーソルキャリア株式会社、パーソルダイバース株式会社、パーソルテンプスタッフ株式会社、パーソルホールディングス株式会社(パーソルグループ各社を除き五十音順)
参加者の声
・皆さんといっしょに業界全体の底上げができるような取り組みを考えたい
・同業他社のお話を聞く機会となり、自社の取り組み内容の見直しだけでなく、企業の枠を超えて業界として取り組んでいけるのではないかという明るい兆しを感じることができた
・マイノリティの方々への配慮は法律に従って対応する必要性もあるし、何よりも人権を守る上で大切であるという話があった。さらに、このまま何も変えないことは、自社の人材採用や事業にとってもリスクになり得ると強く感じた。組織に今回の内容や変えていきたいことを進言したい
それぞれの企業担当者が、まずは自分自身が自社内で明日から変えていくアクションを宣言し、人材業界全体でのアライシップの底上げへの気持ちを新たにしました。また、人材業界という同志として、日本のはたらく価値観の変容をこれからもリードしていきたいという思いを確認し合う場にもなりました。
プロジェクト② キャリア教育から考える「インクルーシブコミュニケーション※3」
2024年に入ってからは、オンラインイベント「インクルーシブコミュニケーション―教育現場における多様性とは―」を社内向けに開催。このイベントは、パーソルキャリアが提供する「小学校・中学校向け“はたらく”を考えるワークショップ」の講師を務める社員がワークショップ時に感じた課題がきっかけとなり生まれ、LGBTQ+とキャリア教育というテーマを切り口にインクルーシブなコミュニケーションを考える機会として実施しました。
前半はゲストにプライドハウス東京共同代表の小野 アンリさんを迎え「LGBTQ+の基礎知識と教育現場の状況」について基調講演をいただき、後半はキャリア教育ラボ※4に所属するパーソルキャリアの木原 ひとみ、パーソルテンプスタッフの向山 倫史を交え対談を実施し「多様性が当たり前として自然に受け入れられるには?」「当事者の子どもたちにとって負担が少なく、楽しく学べる場とは?」などをテーマにそれぞれの見解をシェアしました。
※3:多様な人々が互いを尊重し、平等に参加できるようなオープンで質の高いコミュニケーションのスタイルや方法。
※4:パーソルグループ横断の「みんなの部活」の一つ。「“はたらく”を考えるワークショップ」に講師やサポーターとして登壇する社員が所属し、子どもたちが“はたらく”にワクワクできるような、キャリア教育のために必要なアイデアを、一人ひとりが自由に発想し、形にしている。
参加者の声
・対応の仕方に正解はなく、「一人ひとりがかけがえのない個性を持っているという前提で接すること」に尽きるのだろうなと思った
・日常や業務の中で、無意識で使っている言葉がお客さまや同僚など、誰かを傷つけてしまっている可能性があるかもと思いどきっとした
普段何げなく使っている言葉は、「自分の中の当たり前」が生んでいる言葉であり、その当たり前の尺度が異なる方もいる可能性がある、という前提を認識せずにコミュニケーションを取っていたことに気づく機会にもなり、次回の開催が望まれるイベントとなりました。
他者への理解を深めることは、翻って自分自身の理解にもつながっていく
Rainbow PERSOLメンバーとしてプライドハウス東京との協働プロジェクトに取り組んできたパーソルキャリアの三輪 絢子はこの活動について、「自発的に携わる社員同士で作るイベントは、アイデアが湧いてきて議論が尽きることがない」と語ります。また、「そういった議論を通じて、他者への理解を深めることは、翻って自分自身の理解にもつながっていくと感じている」といいます。
今回紹介した二つの取り組みではLGBTQ+という一つのマイノリティ性をテーマに、参加者が多様性を学ぶきっかけづくりを行いました。こういった多様性について学ぶ機会をつくり、その輪を広げていくことは、多様なはたらき方を応援し、「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」というミッションを推進するために不可欠だと考えています。そして、それらの活動を通じて、私たち自身の理解も進めることで、自分を知り、選択し、行動するという私たち自身のキャリアオーナーシップ発揮へもつながると考えています。
編集:パーソルキャリア