心身の健康

コンビニで買える生理痛・PMSを和らげる食材とは
パーソルグループ社員向けのオンラインイベントを開催

パーソルグループ横断の有志の部活動「ヘルスリテラシー部」では、ヘルスリテラシー向上を目的に、「健康×はたらく」について継続的にディスカッションを行っている。

2023年2月20日(月)に、パーソルキャリアのDI&E(ダイバーシティ インクルージョン アンド イクオリティ)の一環として、社員のヘルスリテラシー向上施策を企画しているパーソルキャリア広報部との共催で、「食」をテーマにしたオンラインイベントを開催。管理栄養士の浅野まみこ氏を講師にお招きし、コンビニで手軽に買える「生理痛・PMS」の症状を和らげる食材や、効果的な食べ方について紹介した。忙しい日々の中でも、健康の維持・向上のための行動につなげる機会を継続的に提供することで、社員が楽しく健康にはたらける環境作りを目指す。

より楽しくはたらくために、健康について考える

ヘルスリテラシー部は、「健康×はたらく」を考える部活動だ。グループ横断で有志が集まり、ヘルスリテラシー部が結成されたのは約2年前。毎月1回、第2金曜日のランチタイムに、「食事で気を付けていることは?」「健康情報は何を重視する?」など、健康に関するテーマを取り上げてディスカッションを行っている。部員が読んだ健康に関する本の中から、参考になったものを紹介するコーナーもあるほか、昨年度には社内イベント「女性ホルモンのゆらぎと付き合うセルフケア」を開催した。

今回は、広報部と共催で「食事から対策!~コンビニで買える!生理痛・PMSを和らげる食材を知ろう」と題したオンラインイベントを実施。ランチタイムにオンラインで行われたイベントには、グループ横断で50人強が参加した

すぐに行動を起こせる、身近な「食」をテーマに

なぜ今回、ヘルスリテラシー部と広報部がイベントを共催したのか。

パーソルキャリアが全社でDI&Eを推進する中で、注力しているテーマの一つが社員の健康だ。中でも社員の半数以上を占める女性が悩みを抱え、はたらく上でのパフォーマンスにも影響しているのが「生理とPMS」。実際、パーソルキャリアが2022年1月に実施した調査※1では、女性特有の症状(生理やPMSなど)を感じる人は女性全体の75%程度、そのうち5割超の人が「仕事に支障がある」と回答し、はたらく上でも大きな影響があることが明らかになっている。

会社としてもこの課題に真摯に向き合うために、まずは女性社員が多く所属する部門を対象に、生理とPMSの正しい知識を提供し、理解を深めるためのセミナーを、広報部が企画、開催してきた。そして、セミナー実施後、習得した知識を行動変容につなげるためのきっかけとなるイベントを検討していたという。

今回のイベントを一緒に企画したヘルスリテラシー部部長の田口靜麗は、イベントテーマを「食」にしたのには、2つの理由があったと話す。

1つ目は、「食」に対する興味関心の高さだ。
広報部メンバーが調べた外部調査※2によると、生理関連であったらうれしいもの・ことの1位が『生理時におすすめの食べ物』、2位が『生理時におすすめの飲み物』で、全体の約半数の回答を占めていた。また昨年の部活主催イベントでも、「食」を取り扱ったパートの反響が大きく、参加者アンケートでももっと詳しく知りたいという声が上がっていた。

田口: 私たちの体は日々食べるものからできていて、その影響を大きく受けますので、総じて『食』への意識や興味関心が高いことがうかがえます。

2つ目は、食事は毎日必ず行う身近な行為であるため、行動変容につながりやすいと考えたからだ。日々の食生活を少しだけ変え、習慣化することで、症状の改善や緩和が期待できることを知ってもらうきっかけなればと考えた。

田口: 生理やPMSの症状がつらくても、「私だけじゃない」「病気ではないし」と我慢したりあきらめたりしている方は多いです。ちょっとしたことで楽になることもあるので、今回は、「気軽に手軽に今日からすぐに実践できる食対策」を重点とし、広報部と部員が相談しながらイベント構成を考えました。

コンビニで手軽に買える、PMS・生理痛を和らげてくれる食材

<イベント講師:浅野まみこ氏プロフィール>
管理栄養士・食生活コンサルタント/株式会社エビータ代表取締役
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングで糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を活かし、現在は食育活動や、レシピ開発、食のコンサルティングをはじめ、講演、イベントなど多方面で活躍している。

今回のイベントでは、浅野まみこ氏が、PMS・生理痛の症状がなぜ起こるのか、それに対してどんな食材を摂取するのが効果的なのかについて、症状別に解説。PMSについては、次のように説明した。

浅野: PMSは生活習慣や不摂生によるものではありません。体質もありますが、日々のストレスが大きく影響していることが明らかになっています。症状が出たときは、「私、頑張っているんだな」と思ってご自身をいたわってあげてください。

以下、浅野氏が解説した対策方法と、コンビニで手軽に買える食材を紹介する。

甘いものが食べたくなった時の対策

PMSのときに甘いものが食べたくなるという人は多いのではないだろうか。ただ、やみくもに糖分を摂取すると、血糖値が急激に上がり、イライラや眠気が起きたり太りやすくなったりする。また、糖分を過剰に摂取することで糖尿病リスクも高まる。

3つの対策方法
① 食事(たんぱく質多めに)することで緩やかに血糖値を上げる
② 血糖値が上がりづらい食材を選ぶ
③ 食物繊維で血糖値上昇を抑制
コンビニで買えるおすすめの食品
冷凍フルーツ、ヨーグルト、高カカオチョコレート、ドライ野菜

セロトニン減少対策

PMSや生理痛は精神を安定させる脳内物質「セロトニン」の減少によって起こるとされている。セロトニンの材料となるたんぱく質を意識して摂取するとよい。1日に必要なたんぱく質は、体重1kgあたり1gといわれている。つまり、体重50kgの人であれば、1日50gのたんぱく質が必要になる。

コンビニで買えるおすすめの食品
鶏卵1個(たんぱく質60g)、ツナ缶1缶(13g)、鯖缶1缶(35.3g)、納豆1パック(8.3g)

むくみ対策

PMSや生理中に起こるむくみの対策は3つ。
① 塩分を控える
② 糖分を控える
③ カリウムを多く摂取する
コンビニで買えるおすすめの食品
わかめサラダ、ひじき煮、冷凍フルーツ、干し芋、蒸しサラダ豆

冷え対策

体が冷えるのを防止するには、鉄分が必要だ。

おすすめの食材
鶏レバー、牛レバー、小松菜、牛たん、油あげ、ゴマ、海苔

また、これらの鉄分と一緒に摂りたいのが、葉酸(ブロッコリー、枝豆など)と亜鉛(牡蠣、牛ヒレ肉、手軽なのはビーフジャーキーなど)だ。

「不調の原因が分かった」「コンビニをうまく活用したい」と参加者からも好評

イベント後半では、浅野氏のレクチャーを踏まえ、レシピを考える個人ワークも実施。ポイントは、優先すべき主食や栄養素に気を付けながら考えることだという。

このレシピについて浅野氏は、「レバーの甘辛煮、いわしの生姜煮をご自宅で作れるならすごくいいですね! しらすもカルシウムがたっぷりなので、組み合わせはとても良いです。たんぱく質を意識されて、足りていると思いますが、お肉かお魚をもう1品足すと、さらに多くのタンパク質量を摂取できます。野菜は豆苗やクレソン、かいわれなども使いやすくておすすめです」とコメント。

参加者からのチャットコメントでも「すごい!」「まねしたい」というコメントや、「私にはハードルが高いから、何か1つ取り入れようかな」という率直な意見も寄せられた。

イベント後のアンケートでは、参加者の70%が「非常に満足」、30%が「やや満足」と回答。また、今回のイベントが自身の行動変容のきっかけになりそうかという質問に対しては、60%が「非常にそう思う」、40%が「ややそう思う」と答えている。

また、イベント参加者からは、具体的な学びについてのコメントが多く寄せられた。だという。

  • どうしてPMS症状が起こるのか、具体的にどの食品で補えばいいのかを知ることができた
  • PMSと血糖値に関連があることは驚きでしたし、娘にも話をしておきたいと思った。私自身は高齢期にもなるので、血糖コントロールの意味でも、とても意義のあるお話を伺えた
  • PMSだけの話ではなく、男性としても参考になった
  • 何となく知っている知識を分かりやすく言語化していただき、知識が深まった。コンビニで買える食材をたくさん紹介していただいたので、とても実践的だった

 これから具体的に変えたい自身の行動については、次のようなコメントが寄せられた。

  • 鉄分が足りていないことが認識できた。変えていきたい
  • コンビニで食品を買うときはなんとなく罪悪感があったが、選び方次第だと思えたので、うまく活用したい
  • 1つの食材に偏らず、品目を意識して食事をとるようにしていきたい

 今後のヘルスリテラシー部の活動について、「健康×はたらく」を軸に、取り上げるテーマや活動の場を広げていきたいと田口は話す。

田口: 次に取り組みたいテーマは、更年期です。最近では、女性だけではなく、男性の更年期も注目されています。次回の部活のトークテーマに設定して、ディスカッションしたいと思っています。

また、ヘルスリテラシー部は、健康について日ごろ気にしていることを語り合い、ゆるく長く健康について考えていこうと結成した部活。なので、堅苦しいものではなく、ざっくばらんに話せる場をたくさん作ることで、部員が健康について考える機会になればと思っています。

パーソルキャリアが目指すのは、はたらく人々が自らの意思で仕事や人生を選択する「キャリアオーナーシップ」の実現。そのベースとなるのが、心身の健康だ。パーソルキャリアではこれからも、社員が自身の健康を考え、意識を向ける活動を推進していく。

編集:パーソルキャリア広報部 ライター:尾越 まり恵

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