キャリアの対話/自己理解

女性社員が作る「Power of Women in PERSOL」
キャリア対話を大切にする理由とは

パーソルグループは、全国のグループ会社に勤務する女性社員を対象としたイベント「Power of Women in PERSOL」(パワー・オブ・ウーマン・イン・パーソル、以下PWP)を2022年11月17日、12月6日の2日にわたりオンラインで開催した。イベントの運営母体は、パーソルグループ内の社員が有志で集うPWP運営事務局。グループ会社の垣根を越えて、経営層も巻き込みながらキャリアについて考えるワークショップや交流会を企画・運営している。

公式ページ:関西エリアではたらく社員が、より多くの仲間と一緒に、イキイキはたらける「場」を

2016年に発足し、今回で7回目を迎えたイベント。PWP運営事務局では、パーソルグループ社員が年齢・性別・個人的背景にかかわらず、キャリアオーナーシップを発揮できるよう「キャリア対話」の実践を行っている。なぜキャリア対話が大切なのか、PWPの目指していることは何なのかをパーソルキャリアから参画しているメンバー3人に聞いた。

事務局スタッフ応募のきっかけ

田中里奈

人事本部 リクルーティング統括部 新卒採用部 第2グループ

磯前舞 

エージェント事業本部 エージェント事業部 

エリア統括部 北日本エリア部 RA東北第1グループ

木下寛菜

人事本部リクルーティング統括部 

キャリア採用部 採用推進グループ

―PWP事務局スタッフに参画しようとした理由は何ですか? 

田中: 私はこれまで自分の理想のキャリアを実現するため、パーソルキャリア内で2度、希望で部署異動をしました。一方で周りの同僚が数年でパーソルグループを去っていく姿を見て、違和感を覚えました。もちろん転退職はその人自身の理想のキャリアを実現する手段だと思いますが、「パーソルグループでできることがもっとあるのではないか?」「パーソルグループをみんなが理想のキャリアを築ける場にしたい!」そう思いました。そこで、参加者同士の対話を通じて自分自身と向き合う時間をつくる「キャリア対話」の場をつくることで、パーソルグループではたらく人たちの背中を押したいと思い、PWPへ参画しました。

磯前: 2021年にPWPのイベントに参加し、自分の持っていた思い込みを解消できたからです。それまで子どもがいる女性社員は周りにおらず、ロールモデルがいない。いつしか一人で抱え込むようになり、「女性が少ないチームだから」「ママだから」と、自分で「思考の枠」を作っていました。そんな私の助けになってくれたのがPWPでした。「どんな状態でも、思考の枠にとらわれずはたらけることを示したい」と考えて、事務局スタッフに手を挙げました。

木下: 私はこれまでPWPのイベントに、参加者として2回出ています。定期的に参加することで「前回よりこの点ができるようになった」と自分の成長を見つめる機会になっていました。事務局スタッフになったのは、このような良い機会をみんなにも共有したいという気持ちがあったことに加えて、私自身がグループ会社を超えたつながりを持ちたかったからです。

大切にするのは「自分への問いかけ」

―PWPの運営で大切にしていることを教えてください。

田中: 事務局が参加者のキャリアに介入することはせず、自分で考えることに重きを置いています。講師を招いたり、登壇者の話を聞いたりするインプットの時間もありますが、基本的には参加者同士でコミュニケーションを取り、それぞれの悩みに向き合う時間が大事だと思っています。なので、参加者で自然に会話が生まれるような、企画設計を重視しています。

木下: 大切にしているのは「自分への問いかけ」です。たとえば、イベントでは「今日のイベントでの私のゴールは?」や「自由に動けるなら何がしたい?」といった「私の思い」にフォーカスした質問を設け、自分自身と向き合うきっかけをつくっています。PWPへの参加を通じて参加者が自分なりのゴールを見つけ、そこに向けて一歩を踏み出す機会になればうれしいです。

PWPの様子

PWPイベント概要とアンケートで寄せられた声

イベント当日は88人のグループ女性社員が参加。
第1弾では、「自分とゆっくり向き合う時間を作ろう!」というテーマで、講師からのインプット/自己理解個人ワーク/グループワークが行われた。第2弾は1回目の内容を踏まえ、「具体的な取り組みに落とし込もう!」をテーマに、パネルディスカッション/座談会/目標設定個人ワーク/グループワークが行われた。

イベント終了後に実施したアンケートでは、参加者の67%が「本イベントを通じて自分を知りキャリアのヒントを見つけることができた」、83%が「今後、自分ができることを前向きに考えることができた」と回答。キャリア対話を通じてポジティブに変化したことがうかがえた。

イベントを振り返って。思考の枠をはずす、新たな気付き

―PWPの2日間を振り返って、どう感じましたか?

木下: 自分の悩みに対して、第三者からフィードバックをもらうことで新たな気付きを得たり、ほかの参加者の思いを聞いて、「悩んでいるのは自分だけじゃない」ことに気が付いたり、その人の立場で「自分ならどう理想をかなえるか」を考えたりする。こういった「思考の枠をはずす」機会は実はそう多くないと思います。普段仕事やプライベート関わりのある人同士だと気をつかってしまうこともありますよね。PWPでは組織や会社の垣根を越えて、その場のご縁で出会った人と対話することを大切にしています。立場や置かれた環境が違っても同じパーソルグループではたらく仲間だということが、悩みを打ち明けやすい・他者からのフィードバックを受け取りやすい空間を生み出しているのだと感じます。

磯前: 私もそうでしたが、周りが男性社員ばかりで育児中の女性社員が少なく、自分の気持ちを打ち明けにくいなと思っていました。参加者から「本当は悩んでいました。相談できてよかったです」といった感想を頂いたときにはうれしかったです。中には、抱え込んでいたモヤモヤを伝えられたことで安心したのか、涙する方もいました。

田中: イベント開始時にはキャリアに対しての心配や不安などをコメントすることが多かった方の発言が、だんだんと前向きなものに変化していく様子を目の当たりにしたときには手応えを感じました。
誰しもはたらく中で壁に出くわすことがありますが、そのときに相談する相手がおらず、一人で抱えてしまうのはキャリア形成において不健康な状態だと言えます。PWPのグループ内で考えを共有したり、自分と向き合う時間を持てたりしたからこそ、こうした変化が生まれたのだと思います。

一人ひとりが、キャリアオーナーシップを育み輝けるように

―今後、PWPでやってみたいことはありますか?

磯前: 今後は参加者を性別不問にしたいと考えています。パーソルキャリアでは男性の育休取得者が増えていますが、育休が終わり復職してからは、それまでとは違う悩みも増えてきます。男性社員にもPWPに参加してもらい、ともにキャリア形成の対話をしてもらえるとうれしいですね。

木下: 実は参加者からも「女性に限定しなくてもいいのではないか」という感想がありました。私は正直、その言葉を聞けたことがPWPの一番の成果ではないかとさえ感じます。参加者にとって安心・安全に自分自身と向き合える機会をつくることにはこだわりながらも、今後は新たなテーマや形に挑戦してみたいなと思っています。

田中: これからも、PWPはパーソルグループではたらく人たちの背中を押せるような存在でありたいです。キャリアの悩みや迷いは、誰しもが持っているもの。でも継続的なキャリア対話のイベントを実施することで自分自身と向き合う時間をつくり、自身のありたい姿の明確化と、そこに向けたアクションの促進を行っていきたいです。

イベント終了後のインタビューでも「自分自身のはたらき方をアップデートするための考え方を知る良い機会となった」「同じ悩みを持つママ社員とつながることができて心強い」「正解がない中で、自分がどうありたいかを考え行動することが大事だと改めて感じた」など、自分自身でキャリアを描くイメージを持てたという声が多く集まった。PWPは、継続してそのイメージを持ち続けられるよう、「キャリア対話」を重要視した活動をこれからも続けていく。

※掲載している内容・社員の所属は取材当時のものです。

編集:パーソルキャリア広報部 ライター:そのべゆういち

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