SOZOW×パーソルキャリア対談メインイメージ

ミッション推進

ワクワクの先にある「はたらく」未来。
子どもたちとともに描くキャリアオーナーシップとは

パーソルキャリアでは、「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」というミッション実現に向け、社内外でキャリアオーナーシップを育むさまざまな取り組みをしている。小中学生向けのオンラインイベント「SOZOW FES 2023 Summer with テレビ朝日」で行った体験型コンテンツ「自由に描こう!『はたらく』未来」もそんな取り組みの一つ。

コンテンツ制作に携わったSOZOW株式会社の佐藤毅氏とパーソルキャリアの竜田遼に、イベントに込めた思いや得たものを振り返ってもらった。

SOZOW佐藤さま

SOZOW株式会社 佐藤 毅(さとう つよし)氏

SOZOW株式会社Co-CreationDivision ChiefDirector
SOZOWに入社後、全社採用業務やスクール事業企画・マーケティングなどを経て現任。
BtoB領域の管掌を担い、自社事業最大化のための業務アライアンス、営業活動の戦略設計から実行までを担当。同時に新規事業開発も兼任し、「日本中の子どもたちワクワクと学びを」の実現に向けて日々奮闘。自身も4歳の娘がいる1児の父。

キャリア教育_竜田遼

パーソルキャリア株式会社 竜田 遼(たつた りょう)

ミッション共創推進部キャリア教育推進グループ
“はたらく”を考えるワークショップ」プログラム開発者

エデュテインメント×学校向けキャリア教育の相乗効果

「SOZOW FES 2023 Summer with テレビ朝日」は、SOZOWとテレビ朝日が共同開催した小中学生向けの体験型オンラインイベント。2023年7月22日から8月6日にかけて、さまざまな企業・団体によるコンテンツが生配信の形で提供された。

パーソルキャリアも「自由に描こう!『はたらく』未来」と題したコンテンツを提供。イベント参画の背景には、これまで当社で行ってきたキャリア教育と、子どもへの思いがある。

竜田: 当社では、はたらく人々が自らの意志で自身のキャリアや人生を選択する「キャリアオーナーシップを育む社会」を目指す一環として、これまで全国の小中学生を対象に「未来の“はたらく”を考えるワークショップ」を実施してきました。今はまだ、はたらくことがネガティブに捉えられがちです。そこで未来を担う子どもたちに、はたらくことにワクワクしてもらうきっかけとなるイベントを通じて、将来、多様なキャリアにチャレンジしてもらいたいという思いがあり、こちらに参画しました。

イベントについて話す竜田

イベントを主催したSOZOWは「学び」と「エンターテインメント」を融合した「エデュテインメント」事業を展開している。オンラインスクール、オンライン習い事、オンラインイベントの3つの事業を通じて子どもたちの好奇心を解き放ち、未来にワクワクできる体験を届けてきた。

異なるアプローチで、子どもたちの未来に向き合う両社。タッグを組むことで、大きな相乗効果を生んだという。

今回のイベントについて話すSOZOW佐藤様

佐藤氏(以下、敬称略): ぼくたちのワクワクを重視した取り組みに、パーソルキャリアさんのキャリアオーナーシップの考え方をうまく融合しました。その中でも学校向けキャリア教育の授業で磨かれたプロセスも効果的で、例えば最初と最後に同じ問いを入れることで、子どもたちは短時間で思考が変わったと気づけます。こうした「思考変化のリアル」を実感してもらうためのノウハウが加わったことで具体性が増し、伝えたいことの解像度が上がりました。

竜田: ないものを補い合った感覚です。ぼくたちは学校の授業の中で楽しく学んでもらうことに取り組んでいますが、エンターテインメント性を持ったまま本質を伝えるということは非常に難しいこと。SOZOWさんの「エデュテインメント」という学びのメソッドは、とても新鮮でした。

キーワードは「変化を起こそう!」

プログラムのテーマは、子どもたちの持つ「はたらく」イメージに変化を起こすこと。まずはキャリアオーナーシップの考え方の土台となる「自分で考えて決める」ことを実感できるワークを実施した。その後、自分の好きなこと・ワクワクすることは何か、それらで「ありがとう」を言ってもらうにはどうしたらいいか考えてもらい、ワクワクが「はたらく」につながるということを伝えていくことで、「はたらく」ことへのイメージ変化を狙った。

イベントで司会と話す竜田

「はたらく」概念をいかにエデュテインメントにするかは、SOZOWでも前例がない。たどりついたのは、小さな「?」による問いを繰り返し、ガイド(司会進行)もいっしょに考えていく構成だ。

佐藤: インプット型プログラムではなく、ガイド自らが楽しく発想を広げる様子を見せることで、みんなで自発的に考えて話す参加型プログラムにしました。

竜田: いちばん時間をかけたのは「どう問いかけるか」の言葉選び。伝えたい意図がある一方で、子どもたちの考えに枠を作りたくない思いもあり、バランスは気を使いました。

全体の構成からスライドの見え方まで細かい調整を重ね、何度もリハーサルを繰り返した。

イベントで子どもたちに問いかける竜田

そのかいあってイベント本番では、子どもたちの「はたらく」へのイメージは、1時間のうちに目に見えて変化した。最初は「忙しそう」「お金をかせぐこと」「大変そう」などネガティブな意見が多かったが、最後に同じ質問をすると「楽しいものだと分かった」「自由でワクワクすること」「早くはたらきたい」などポジティブな意見に変わっていった。

やはりガイドが子どもたちと双方向で対話しながら進めたことが、良い効果を生んだ。「多様性を持つ子どもたちがリアルタイムで参加しているからこそ十人十色な意見が出て、それがいい刺激となり一体感があった」と配信スタッフは振り返る。チャットのコメントがポジティブになっていく様子に、スタジオも興奮に包まれたという。

竜田: 子どもたちの感想がリアルタイムにチャットで届き、細かい工夫が実を結んだ達成感に鳥肌が立つほどでした。

佐藤: 参加した子どもたちが「好きなことをこのまま続けていいんだ」と自分を肯定できたのはもちろん、自分のやっていることと「はたらく」が結びついていった。この「今と未来が接続された」部分は、とてもいい変化だったと思います。

協業で得た新たなメソッド

キャリアオーナーシップの考え方や「はたらく」の意味を、エンターテインメント性を持たせたオンラインプログラムで伝えるという挑戦は、両社に新しいメソッドをもたらした。

佐藤: 「概念をどう伝えるか」という新たな手法を得たことは、SOZOWにとってもすごく大きな財産となりました。子どもたちに届けられるコンテンツの幅が広がり、明らかに質も上げられたので、今後に活かしたいですね。

竜田: エンターテインメント性を持った上で学び、子どもたちの気持ちに変化が生まれたことは、正直驚きでした。また、子どもたちのデジタルリテラシーの高さにも驚きました。端末さえあれば対面とオンラインの壁はなくなると改めて感じました。

教え育てる「教育」から、ともに育つ「共育」へ

変化が見られたのは子どもたちだけではない。開催後のアンケートには、いっしょに見ていた保護者からも「初心に返って仕事をしようと思った」「子どもと『はたらく』について会話が生まれた」など、ポジティブな回答が寄せられた。

佐藤: 子どもたち向けにかみ砕いたコンテンツでも、いっしょに見ていた保護者の方にもはたらくことへのポジティブな変化があった。既成概念にとらわれず新しく学び直す機会にしてもらえたのはうれしいですね。

対談するふたり

竜田も、子どもを媒介にして大人が「はたらく」について考えることの有益性を感じているという。

竜田: 当社の代表的な人材サービス「doda」に登録する方にも家族やお子さんがいます。子どもたちにキャリア教育を行うことは、その家族や周りの大人にとっても「はたらく」を考えるきっかけになるのだと感じました。

両者に今後の抱負を聞くと、共通点があった。

竜田: 今の日本の教育は、キャリア教育も含めて「大人が子どもに教える」という構図ですが、実際には「子どもと大人がいっしょに学ぶ」ことも頻繁に起こっています。一つの場を通じて、大人も子どもも学べる機会がもっとあってもいいのではないでしょうか。それが本質的なキャリア教育だとぼくらは考え、大人も子どもも「ともに育つ」という意味で「共育」という言葉を使って進めています。

佐藤: ぼくたちもまったく同じ気持ちで、創業当初から「教育」ではなく「共育」をしていこうと言っています。その上で今後やりたいのは、子どもと大人という概念をボーダレスにすること。キャリア教育の中で「まだ子どもだから」「大人になってから」という制約はもったいないですよね。世の中の古い概念を変えていきたいですね。

大人も子どもも「はたらく」を考える機会は大切だ。子どもたちはイベントで、それぞれの好きなことをはたらくにつなげ、「はたらく」に対して前向きになっていった。自分で考えて「はたらく」を選ぶ大切さを知るきっかけになり、未来をもっと豊かにしていけるだろう。

今後もパーソルキャリアは、キャリアオーナーシップを育む社会の創造のため、今の大人だけでなく未来の大人たちがはたらくにワクワクする施策を続けていく。

※掲載している内容・肩書・社員の所属は取材当時のものです。

編集:パーソルキャリア広報部 ライター:明知 真理子

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