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人・仕事・はたらき方を知る HATARACTION! for New Graduate

2025.05.15

事業会社のデータサイエンティストの真価とは? 分析技術と同等に重要な“自らの意志”

  • 畑田 舞 (はただ まい)

    新卒1年目

    データ・AIソリューション本部 データソリューション統括部 データサイエンス部 データサイエンティスト

    農業土木を専攻し、気象データを用いた植物の蒸発・蒸散を推定する研究に従事。データを扱う面白みを仕事でも感じたいと考え、新卒でデータサイエンティストの募集があったパーソルキャリアへ入社した。現在は「doda」「doda X」などのサービスに携わっている。

パーソルキャリアには、これまで蓄積してきた膨大な「はたらく」にまつわるデータがあります。 マッチングやレコメンド機能の新規作成・改善にそのデータを活かすことで、プロダクトや事業をよりよく変えていくのがデータサイエンティストの役割です。データを扱うといっても、数字だけで全てがわかるとは限らない。そこには、自分の意志が大事だと語るのは、畑田 舞さんです。

データサイエンスのやるべきことは手元にあるデータから知りたいことを導き出すこと。

今日は、入社1年目でデータサイエンティストとしてはたらく畑田さんへのインタビューです。よろしくお願いいたします。最初に、どのような学生時代を過ごしていたか教えてください。

畑田

はい。学生時代は農業土木専攻でした。きっかけは子どもの頃に遡るのですが、元々生き物が好きで。昔はトカゲをよく捕まえて遊んでいました。そういった動植物への興味を、もっと学問として追求したいと考え学び始めたのが農学です。私はミカンの木に関する、蒸発・蒸散の研究をしていました。

ミカンの木に関する蒸発・蒸散の研究とは、どのような研究ですか?

畑田

甘いミカンをつくるには、ほどよいストレスが大切なんです。だから水の量をわざと少なくして、ストレスを与えることもある。ただ、水をあげなさすぎても枯れてしまいますよね。ですので、適切な水の量を気象データから推定することを試みていました。将来的には、気温や風速など必要なデータを測定すれば、ミカンを甘くするために与えるべき水の量を日次で推定できるようにすることを目指していました。

なるほど。学生時代からデータを扱っていたのですね。

畑田

そうですね。手元にあるデータを基にして、知りたいことを推定する。ここに面白さを感じ仕事でもやってみたいと思っていました。研究を続けるという選択肢も当初はありましたが、「実用までの道のりの長さ」という点で自分は研究向きでないことがわかり、研究の道ではなく、データサイエンティストとして企業ではたらこうと考えるようになりました。

「実用までの道のりの長さ」とはどのようなことでしょう?

畑田

私がミカンの研究をしていたときに重視していたのは、「実用につながる成果」を目指すことでした。一方で私の担当教員は「早期に実用化することは目指していない。実験で得られたデータを使って予測モデルを完成させることがこの研究の目標である」というスタンスでした。
私の研究では農家さんが簡易に測定できないようなデータも使っていたため、もし予測モデルが完成してもきっと10年以上は使ってもらえないだろうな、と思っていました。そのため、自分の成果がそのまますぐに何かの意思決定に使われる仕事や、誰かに使ってもらえる形になる仕事に就こう、と思いデータサイエンティストを目指しました。

研究内容に近い企業への道も考えましたか?

畑田

はい。ですが、新卒採用をやっている企業がほとんどありませんでした。そこで他の業界を見てみたとき、興味を持ったのが人材業界です。親が仕事で忙しくしていたこともあり、私自身そもそもはたらくことについてポジティブではなかったんです。ですが就活を通じ、はたらくことへのイメージがポジティブになりました。そういった変化を体感したからこそ、同じような人を支援する業界に興味を持ちました。

人材の中でもパーソルキャリアだったのはなぜですか?

畑田

主には2つの理由があります。1つは、事業会社でデータサイエンティストになれる点。事業会社では自社のサービスやプロダクト・自社の業務改善を扱うため、自分の担当したプロジェクトについて、直後の成果だけでなく、半年後、1年後の成果を見ることができます。上手くいかないことがあったとしても、改善しつづけられる点がいいと考えたんです。
2つ目に、先程お話しした私のはたらくことへのイメージを大きく変えてくれたのがパーソルキャリアだったから。尊敬できる先輩がいて、皆さんがやりたいことに挑戦していて……という、「1日8時間捧げてもいい」と思える環境だと感じました。ワークライフバランスが整っていることも私にとってはありがたかったです。

失敗を失敗で終わらせず、プロダクトの成長につなげられるのは事業会社ならでは。

現在の仕事内容について教えてください。データサイエンティストとはどのようなことをする仕事なのでしょうか?

畑田

転職希望者にマッチした求人と出会いやすくするための機能を企画・開発することが多いです。たとえば転職希望者が登録した属性や希望条件のデータを基にマッチした求人を推定し、その求人をサイトに表示したりメルマガで送付したりします。学生時代の研究のように、手元にあるデータを基にして知りたいものを推定する、という点は変わりません。

どんなデータを基に、どのような施策を行うかは、畑田さんが決めるのですか?

畑田

基本的にはプロダクト企画のディレクターと一緒に考えます。言われるがままにデータを提出するだけの仕事ではなく、「このデータが使えるかも」「こういうロジックにしてみるのはどうですか?」と提案や議論も主体的・積極的に行います。

たとえば最近ではどのような施策を担当されましたか?

畑田

「doda X」では、転職希望者がヘッドハンターを選ぶことができるのですが、自分の希望する条件・キャリアで支援実績が多いヘッドハンターをレコメンドする機能をつくりました。応募総数やひとりあたりの応募数など、数字で成果が見えるとやりがいがあります。

逆に上手くいかなかった例や失敗に終わった例などもありますか? 

畑田

失敗が失敗で終わることってほとんどないんです。施策のリリース後、思ったような成果が出ない場合は、たとえば「ロジックをこのように変えてみましょう」とすぐに改善を試みることができるんですよね。うまくいかなかった原因を調べ、改善することで最初は上手くいかなかった施策でも、ブラッシュアップしていける。原因を考えつつ、次に繋げようとするスタンスで仕事に臨んでいます。

フラットに意見を言いやすい環境でこそ、若手から意志を持ってはたらける。

パーソルキャリアではたらくデータサイエンティストにとって大切なこととは、ズバリ何だと思いますか?

畑田

自分の意志を持ち、それをハッキリ伝えることだと思います!

ちょっと意外ですね。データは客観的なもので、扱う人の意志は関係なさそうなイメージがあるのですが……。

畑田

そういったイメージを持つ人もいるかもしれませんね。しかしデータって、扱い方によっては事実とは異なる結果を導き出してしまうこともあるので、扱う人の意志がものすごく重要なんですよ。わかりやすくするために、身近な例を挙げて説明しますね。

お願いします。

畑田

たとえば、新商品のいちご味のアイスクリームを4月に発売したとしますよね。それがどんな成果を上げたか知りたい、とオーダーをもらった場合。普通に考えたら、4月から一定期間とられた売上高の推移のデータを頼りにするかもしれません。
でも4月からはどんどん暑くなる時期で、そもそもアイスの売上は伸びている。だから売上高の推移だけを見ても、新発売としていちごアイスを売り出したことによる成果はそこだけでは分からないんです。

たしかに、売上高データは様々なことに影響を受けるものですよね。

畑田

そうですね、前年同時期の売上と比べるべきか、はたまたメロン味やバナナ味の売上と比較してみるのか。「知りたいものを数値で測るためにはどのような指標を何と比較して見るべきか」を考え、判断・提言するのもデータサイエンティストの重要な役目です。

なるほど!ひとくちにデータといっても、なんでもわかる正しいものがあるわけではない。どのように使うかは、データサイエンティストの意志が大切なのですね。

畑田

といっても、私も最初から自分の意思を持って仕事に取り組めていたわけではありません。パーソルキャリアに入り、仕事を進める中で「自分の意思を持って仕事に取り組む訓練」ができたのだと思います。
最初は先輩へ「データの出し方、こういった選択肢がありますがどれがいいですか?」と聞いていました。でも今は「自分で考えた選択肢はこれだけあり、こういう理由でこの選択肢がいいと思います。いかがでしょうか?」と自分の考えを伝えることができています。

データサイエンティストとしての成長を感じるエピソードですね。

畑田

私自身が成長したのもありますが、それをしやすい環境がパーソルキャリアにあるのもありがたかったですね。私のような入社1年目の意見も、正当な理由なく否定されることはありません。先輩の意見と同じように、フラットに検討してフラットにフィードバックをもらえる。だからこそ積極的に意見を言えるようになったのだと思います。

課題を解決するだけでなく、プロダクトの未来をつくる人になりたい。

意志を持って仕事をする、まさに成長の只中にある畑田さんですが、今後はどのような目標がありますか?

畑田

自分の意志をもちながら、次は、「doda」「dodaX」の未来を考えられるようになりたいです。プロダクトの未来を考えられる、データサイエンティストですね。
これまでは、すでに顕在化した課題に対して、どのように課題を解決するかが私の仕事でした。課題に合わせて、アサインされることの方が多かったんです。でもこれからは、長い目で見たときにプロダクトがどうあるべきかを考え、その未来を踏まえてプロダクトをどう改善したいか企画・提案できるようになりたいです。

畑田さんが考えるプロダクトの未来って、どんな未来なのでしょう?

畑田

どんな未来を目指すべきかは実はまだ見えていません。自分が携わった機能・サービスについて、「企業・転職希望者双方からどのようなサービスであることを期待されているか?」をデータ等を使って調査し、目指すべき未来像を考えるところから始めたいと思っています。

なるほど。プロダクトの未来について、自分の意志を持って取り組むことの重要さがわかりました。

畑田

はい。パーソルキャリアはデータサイエンティストに限らず、自らの意志を持ってそれを発信することを歓迎する会社だと思います。主体性や成長マインドは大歓迎。先輩は「どんどんやってみな!」と背中を押してくれる環境ですから。そういった場所で成長したい人には、ピッタリの環境なのではないでしょうか。

※年次・所属部署は取材当時のものです。

監修者:HATARACTION!編集部

"はたらく課題"と"ビジネス"をつなげてとらえ、自分ゴトとして、その解決プロセスを楽しむパーソルキャリアの社員をご紹介します。

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